目の前は闇、それでも―最近の日本は安易な応援歌が売れまくっている。
歌詞を見てみれば「ほら目の前には光」だの「僕がいるよ」だの。
そんなの嘘である。
今を生きている人間が不安を抱かないわけがない。
周りには誰もいなくて1人ぼっちの時だって沢山ある。
このアルバムにつまっている曲たちは、そんな真実をしっかりと受け止めている。
それはきっと実に内省的な前作「ファンクラブ」の流れもあるのだろう。
しかし、このアルバムが「ファンクラブ」と違うのには大きな理由がある。
それは、そんな真実を受け止めつつも、「前へ進まないと何も得ない」と叫んでいることである。
前作ではどうしようもない現実に対面し、「もうダメだ・・・」と失望してしまう曲が多かった。
今作ではそんな現実を変えようと動いている曲が多い。
サウンド面でもそうである。
前作はわりと乾いたサウンドで固められていたのだが、
今作は熱量のあふれるエモーショナルなサウンドである。
しかし、エモーショナルといえども、前作のハイレベルなアレンジは引継ぎ、
「分かりやすいメロディー 凝ったアレンジ」といった仕上がりである。
そして何よりも「アルバム」としての完成度が高い。
最近はアルバムが楽曲集的な存在になりやすいのだが、
このアルバムはきっちりと「通して聞かないと意味が無い!」という要素がつまっている。
曲間のつながり方や、歌詞の世界観のストーリーなど、完璧な「アルバム」である。
ということでこのアルバム、今音楽を聞いている人間なら必聴である。
- 2008/03/29(土) 20:14:33|
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